環境への取り組み 


船による海上輸送は他の輸送手段同様、環境に少なからぬ影響を与えます。船舶は燃料の石油を燃焼する過程でCO2(二酸化炭素)やNOx(窒素酸化物)、硫黄粒子を大気中に排出します。船体を汚れから守るための塗装には危険な重金属が含まれ、船体からの排水は海の環境に悪影響を及ぼす可能性もあります。また船は特に港に停泊中騒音を発し、船がバラストとして積む海水が、大陸間を航行する際にその土地にない生物(いわゆる外来種)を持ち込んでしまうこともありえます。

DFDSは自社の営業活動で消費するエネルギーの節約や、船の航行が周囲の環境に与える影響の低減を目標に、環境保護活動に取り組んでいます。

排出物について
CO2は温室効果をもたらすことで知られており、その排出量は燃料消費量に比例します。そのためCO2排出削減に最も効果的な方法は、輸送単位あたりの燃焼消費量を減らすことです。

燃費向上について
当社では2007年に燃費向上プロジェクトを立ち上げました。技術面や運営面を検討する委員会を組織すると同時に、燃焼消費量を正確に計測する手法の確立に取り組んでいます。技術委員会の活動には、エンジンやエネルギー利用の効率向上や水の再利用による軽量化、船内で消費するエネルギーの新たな管理方法の検討などがあります。運営委員会では船の巡航速度の見直しで発着時刻を調整し、運航時間を短縮することで燃料消費量の削減を目指しています。これらの活動を通じ、2007年には燃料消費量の2~3%削減を達成しました。その分CO2排出量も削減していることになります。

大型化が環境に与える利点
DFDSは事業と環境を両立させる観点から、長期的に船舶の大型化に取り組む方針です。船舶を大型化する代わりに保有船舶を減らすことで、輸送単位あたりのエネルギー消費量と排出物を減らすことができると考えています。

硫黄含有量削減について
船のエンジンから排出される硫黄粒子の量は、燃料消費量とその燃料に含まれる硫黄の量に左右されます。DFDSが主な事業エリアであるバルト海や北極海では、燃料に含まれる硫黄の量を、従来の4.5%から1.5%に制限する新たな規制が施行されました。燃料の硫黄含有量削減に向けた動きは、今後数年間続くものと見られています。

汚れ防止塗装について
DFDSは現在、船体の汚れを防止するための塗装に、シリコンをベースにした新たな塗料を採用する動きを進めております。新たな塗料は環境配慮の観点だけでなく、海水との摩擦低減も実現するもので、それによりエネルギー消費と排出物の削減効果ももたらされます。スズなど海中に排出されると環境に悪影響を及ぼす重金属を含む従来の塗料は、既に使われておりません。

船からの排水について
DFDSの船舶は、船中から出る汚水を自然分解可能な形に処理する装置を搭載しております。処理済みの汚水はタンクに集められ、沖合で環境に影響がない地域で放流されます。また着岸中に汚水を汲み上げるシステムも、港の受け入れ設備と船内の処理設備が整い次第、導入予定です。

バラストについて
バラストとして積んだ海水を放出すると、ある生態系に特有な生物を、別の生態系へ外来種として持ち込んでしまう可能性があり、その地域の海の環境に影響を及ぼす恐れがあります。DFDSの船は主に同一生態系の地域の中で運航されているため、外来種の持ち込みによる自然破壊の可能性は低いと考えております。

騒音低減について
DFDSでは、通報時や港での着岸時の騒音を抑えるための取り組みを、騒音の影響がある地域で既に行っています。特にエンジンやランプからの騒音は、技術的な改善により低減が進んでいます。業務手順の見直しによる騒音低減も進めております。また現在建造中の船では騒音対策も重要な要件としてとらえられているため、長期的に騒音問題は改善の方向へ進むと見られております。

新しい環境ポリシーについて
2007年第2四半期には、DFDSグループの新しい業務改善プログラム「Go Forward Plan」がスタートしたのに伴い、より積極的な環境ポリシーを打ち出すためのプロジェクトを立ち上げました。新しい環境ポリシーは、当社が事業展開を行う地域や国の枠組みに関係なく、環境に対する影響低減を進める活動全体を高いレベルで実現するためのものです。定量的で目的を明確化した大胆かつ透明性の高い環境ポリシーにより、環境保護に対し当社が継続的に取り組んでいくことを宣言し、環境に優しいサステナブルな交通機関を目指し発展し続ける方針を打ち立てております。